朝鮮大学校ラグビー部の2020学年度卒部式が、2月27日行われました。
まず、ОB会アンリョンジュン会長と辰野アボジ(永氏)からリモートによるご挨拶をいただきました。
アンリョンジュン会長は「コロナ禍で大変だった1年間、本当にスゴヘッタ!」と4年生をはじめとする部員たちをあたたかく労い、ご自身の事業に触れながら「いい時、悪い時にそれぞれどうするかを考えながら今後の人生に立ち向かってほしい」と激励のメッセージをくださいました。
辰野アボジは「君たちが関東リーグ2部を守っていることは、大阪朝高の3位と同じぐらいすごいことなんだ。日本のラグビーの指導者に朝鮮学校を見習えといつも言っている」と熱く称えてくださいました。
(筆者注:1月の花園で大阪朝高の部員数の少なさがクローズアップされましたが、3学年の朝高の部員数より4学年ある朝大の部員数の方が少ないということ、ラグビー部のある朝高は3校のみで、現部員は4つの朝高出身生に限られるということで、「全国」レベルで選手が集まる大学ラグビー界において、朝大の「ハンディ」はいかばかりであろうか、そんな背景を踏まえての称賛と激励だと思っています。)
続いてリチソン、プソンギのW主将が活動報告。
登校出来なかった時期の自宅でのトレーニング、学年ごとの登校で中々部員が揃わなかった時期の練習、ようやく全員が揃い臨んだ強化試合での手応えと課題、そして公式戦での大敗、悔し泣き、必死の練習、最終戦(順位決定戦)の快勝と笑顔・・・
「写真とともに振り返る1年間」に聞き入る全部員の顔に「笑い」はありませんでした。
苦しかった日々の追憶、支え合ってきた仲間への想い、感謝、後悔、そして決意。想像するしかありませんが、そんな気持ちが繋がり合って室内を満たした本当に「崇高な時間」でした。
そして、卒部する4年生全員が挨拶に立ち、監督とコーチ、ОBと父母、後輩たちへの感謝と決意を万感の想いで伝え、学年代表が先輩たちの魂と部の伝統を継承していく決意を述べました。
最後に指導陣が演壇に立ちました。
バスの運転、写真撮影など文字通り「縁の下の力持ち」として部を支えてくれたハチャンソク副部長が「これからの人生で名前を刻め」と粋なボールペンのプレゼント(これはやられた!)。
リャンジョンテコーチは「本当に頑張った。でもこれからの人生がもっともっとしんどいぞ」と厳しくもあたたかいい課題を含んだ檄を飛ばしました。
シメに立ったオヒョンギ監督は「ウリハッキョの学生は皆、同胞(社会)のためにという思いがある。しかし、人から、外から押し付けられる使命であってはならない。自分の内的要求であり、そのことが好きだ、楽しいと思えることが大切ではないか。これからもラグビーを好きでいてくれて、ОBとして後輩を支えてほしい」と熱く語りました。
本当に「想い」がつまった素晴らしい卒部式でした。
もうすぐ新たな仲間が加わり新たなシーズンが始まります。
期待は高まり、4年生たちの前途を祝福するばかりです。
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