10月10日 朝鮮大19―42白鴎大
「勝てるかもしれない」ではなく、指導陣も選手も「勝つ気満々」で臨んだ試合。
「格上」相手のその決意と自信と思惑通り、開始20分まで一進一退の攻防が続く。
互いに好機を作れず作らせず全くの五分の展開、先に好機をものにしたのは朝大でした。
スクラムで押し勝ち反則を誘い気勢が上がるFWがゴール前にラッシュ、右に展開したボールをエースWTBホリョンウクが右中間にトライ! 見事に先制します。
が、ここから悔しい失点が続きます。 タイトルにも「悔しい」とつけましたが、それは後悔の悔い、悔いが残る失点という意味です。「圧倒的なパワー」や「変幻自在の攻撃」になす術なく防御網を切り裂かれたわけでは全くなく、ほとんどの失点が、ペナルティ→ タッチキックで自陣ゴール前 →ラインアウトからのモール の繰り返しでした。
もちろんペナルティをおかす脆さ、モールを止め切れない弱さを、厳格に「相手との力の差」と捉えるべきではありますが。
もう一つの悔しさは「攻める意識」を高く持てなかったということでしょうか。
その意識が統一された時間帯はいいテンポで敵陣に攻め入っていただけに、試合全般を通して「攻め」の姿勢を堅持出来なかったことが次への課題と言えます。
(リャンジョンテコーチはそれを指摘しながら「上位二校とまずやったので、どうしても守らなければ、防がなければという意識がしみついたのかもしれないな」と分析していました。)
試合ごとの課題を克服し成長を続けるチームですが、負傷者が増え続けるのが本当に辛く痛いです。テーピングぐるぐる巻きではない選手を探すのが難しく、リザーブの数も減ってきています。 諸々の環境のハンディを言い訳にせず、黙々と課題克服のための練習に全力で取り組み、試合で体を投げ出し、悔し涙を流し、そして笑い合う朝大ラガーマンを見ていると、本当にウリハッキョの、民族教育の縮図だなとしみじみ思います。
我らの苦闘も、我らの力も、一朝一夕で劇的に変わるものではないと思います。
体格とパワーで上回る相手を、スクラムで、モールでじりじりと押し込み、2メートルの巨漢外国人選手の突進を体を張って止め切る、そんな闘いを我々はしなければ。 そんな想いを抱かせてくれる朝大ラグビー部が本当に誇らしく、大好きです。