11月14日 朝鮮大34―42国学院大
大敗とは違う悔しさ。勝てたかもしれない試合、勝てた試合。こんな言葉が負け惜しみにしかならないことは百も承知で、「悔しさ」を内に外に吐露するしかありません。 昨季12対69の相手に8点差。 接戦、僅差、惜敗、健闘等々の言葉が何の慰めにもならない悔しさを噛みしめています。
我ら朝大のラガーマンは本当に素晴らしい試合をしました。
ここ数試合の課題だった「攻める意識」が隅々にまで浸透し、「相手がどうであれ自分たちのラグビーを貫く」姿勢がグラウンドいっぱいに満ち満ちていました。
開始8分にラインアウトからのモールで先制トライを許しても、以前のような「ヤバい」という不安を抱くことはなく、その「安心感」は9分後の、バックスの連続攻撃から得たスクラムでの№.8キムチソンのトライで実現されます。
その後ハーフタイムを挟んで3連続トライを奪い、最大12点のリード。
「勝ちを意識するな。意識すると硬くなり縮こまる。攻め続けろ」。 オヒョンギ監督の言葉通り、取られても取り返す「攻め」のプレーが続き、「手応え」が増していった矢先に予期せぬアクシデントが待っていました。
後半22分、痛恨のシンビン(10分間の退場)。 一人少なくなったこの間に2トライを奪われ逆転されます。 加えてスタメン選手の疲労がピークになるこの時間帯に相手は立て続けに選手を交代、 それが叶わぬ満身創痍の朝大フィフティーンに、新戦力のありあまるスタミナとスピードを止めきる力は残念ながら残されていませんでした。 43分ダメ押しともとれるトライを許します。 しかしノーサイド直前、死力を尽くしてラインアウトからのモールを押し込んで奪った最後のトライに、朝大ラグビー部の意地と誇りと次への確かな希望を見ることが出来たと思っています。
部員数、交代要員の少なさを言い訳にしない指導陣は、自身への反省を口にしました。
「攻めろと言いながらシンビンの10分間は戻ってくるまで耐えろと言ってしまった。守り抜けと。それが受け身になりトライにつながってしまった。俺の判断ミスだ。」(オヒョンギ監督)
「これぐらいは出来る力のあるチームなのに、もっと早くからその力を出せるようにしてやれなかった。」(リャンジョンテコーチ)
選手たちが、悔しさと共に「これぐらいは出来る力」に対する自覚と自信を充分に手に入れたことが最大の収穫だったと確信しています。
さあ、最終戦(対国士館大)は今月28日。「これぐらい」以上の力を存分に発揮してあげる今季初勝利の雄叫びを、どうぞ暖かく、力強く見守ってください。
そして、大敗の悔しさも惜敗の悔しさも、洗い流すのではなくこれからどんどんグングン強くなる朝鮮大学校ラグビー部の糧とするための皆様のフォローを、バインドを切に切にお願いする次第です。