2020年度の初試合を終えて

日記

アンニョンハシムニカ。

朝大ラグビー部監督の呉衡基です。

10月18日、この日は2020年度のチームにとって初めての試合になりました。毎年であれば、1月から新チームのトレーニングを開始し、4月にはセブンズ 、春のオープン戦と実践経験を積み、夏合宿で仕上げ、在日コリアンラグビーフェスティバルをシミュレーション試合とし、9月中旬にはリーグ戦が始まっています。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大が全世界中に未曾有の事態を招き、朝大ラグビー部も活動を休止せざるを得なくなりました。

リーグ戦があるのかないのか、いつから活動を再開できるのか、誰にも予想がつかない事態の中で選手たちは我々には想像もつかないほどのストレスを感じていたに違いありません。

活動休止期間は全部員が地元に戻り、オンラインでの体力トレーニングとミーティングのみの活動でした。そんな中でもモチベーションを維持した部員たちは素直に凄いと思います。もし私が学生の頃にこの事態を経験していたら同じように出来ただろうかと考えると、微妙なラインです。

特に1年生たちは、先輩たちとの初対面がパソコンや携帯の画面を通してでした。慣れないオンラインでの活動、「大学でも頑張ろう!」という気持ちが折れてもおかしくないような状況だったと思います。

新入生も含めた全員が集まって活動が始まったのは8月に入ってからでした。リーグ戦の日程がまだ決まらない中での活動再開。公式戦はあるのか、何を目指して頑張っているのか、そんな不安もあったと思います。

私自身が今年のチームに求めたことは「自律」。やるのかやらないのか、何をするのか、どうするのか、自分たちで決めなさい、その代わり自分たちで決めたことはやり抜きなさい、監督もコーチも、君たちが決めたことの方向性が間違わないように、それを達成できるようにサポートするだけだよ、というようなことです。

実際に今年は2−3部以下の入替戦は行われなくなりました。2部に昇格した2015年度から毎年入替戦に何とか勝利し、ギリギリのところで維持してきた2部の舞台。リーグ戦を通しても、1部昇格を目標にするのではなく2部を維持することを現実的な目標にしてきました。今年は何もしなくても3部に降格することはない、かといって1部昇格という目標を胸張って言えるレベルではないということを実感している選手たちは、今年のチームのベクトルをどこに向かわせるのかをたくさん葛藤しました。今年は何を目指すのか、何度も何度もキャプテンやリーダーを中心にミーティングを行ったそうです。

そして選手たちは、いつか1部に上がるための文化を作ることを目標にしました。強いチームの文化、今の朝大に足りないものを一つ積み上げる、過去の先輩たちがそうしてきたように、未来の後輩たちが受け継ぎ発展させる文化の礎を築き上げる、これを目標にしました。結果目標として勝利を目指すものの、結果は付いてくるものとし、その過程と文化の構築を行動目標としました。

そして選手たちは実際に取り組んでいます。活動再開後から、平日は毎日朝練、ウエイト、全体練習の3部練習。やれと言ったことは一度もありませんが、自分たちに必要だと感じ、自分たちでやると決めて、自分たちで実行する、まさに「自律」です。自分たちで決めた行動なのでモチベーションも高く、効果も高いです。

そうして迎えた初めての試合。意識を高くやってきた自信はあるが、実戦で通用するのかという不安、もしこの試合で出来なくてもシーズンまでに修正の試合は出来ないという焦り、2−3部の入替戦がない今年のシーズン、3年連続入替戦を戦った駿河台大学さんとの試合には例え練習試合でも負けられないというプレッシャー、様々な想いがあったと思いますが、何も気にせず久しぶりの試合を楽しもうとだけ声をかけ送り出しました。

試合序盤は硬さが目立ちミスも多かったものの、少しずつ調子を上げてトライを重ねる毎に大胆なプレーも楽しんでやっていました。ゲームリーダーを中心に締めるところは締め、チャレンジするところは思い切ってチャレンジをする、良いゲームをすることが出来ました。

「自律」をしているチームなので、まだまだ伸びると思います。1ヶ月でシーズンが終わってしまうのが少し残念なくらいですが、今年のチームは必ず朝大ラグビー部のこれからにとって重要なものを構築してくれると思います。

まずは2週間後のリーグ初戦、立正大学さんへのチャレンジに向けてチーム一丸となって頑張っていきます。

いつも応援ありがとうございます。駄文失礼しました。

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